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写真はパンフレットの表紙です。

もしもA.R.ウェバーの「オペラ座の怪人」を観たことがなくて、この舞台を観に行く人がいたら、果たして予習するように勧めるべきかどうか迷うところです。

観てしまって、その素晴らしさに夢中になって、続編も!という高揚した気持ちで行ってしまったら・・・・・・失望することになりそうです。

微妙な、おそらくはA.R.ウェバーも予期出来なかったような繊細なバランスで、ファントムとクリスティーヌ、ラウルが均衡していて、その緊張とミステリアスな部分が観るもののイマジネーションに働きかけて、作品の高貴な輝きを作り出しています。

そのイマジネーションに働きかけているところを、言わぬが華な部分を個人的な、ある意味では俗っぽく形にしてしまったのが「ラブ・ネバー・ダイ」」なのです。
前作に隠喩を読み取り、その深い意味に感動していた人は、A.R.ウェバーにはそんなことは分かっていなかったのかとガッカリしてしまうでしょう・・・・・・

こんな風に書くと、ダメな作品と評価しているみたいですが、・・・・確かにダメな作品なのですが、それなのにA.R.ウェバーは、まさしくエンジェル・オブ・ミュージックらしく悪魔の顔と天使の顔を併せ持っています。

ここから先はネタバレを含みますので、これから舞台を観る予定の方やオペラ座の怪人を愛して止まない人は、ご遠慮下さいネ。
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一幕でのホテルの部屋の場面ですが、部屋に大鏡があるのに気づいた瞬間、観ているこっちまで緊張してしまいました。
・・・・・・・これは、ファントムの登場シーンの再現じゃないか!

再現なのですが、趣向を変えた演出は、二番煎じにならないようにという配慮でしょうか。
この後のファントムとクリスティーヌの歌の掛け合いが、まるでオペラのメロドラマの場面のような情緒的な、悪く言うと間延びしたシーンです。

でも、ここで飽きてしまうのも、これは前作と違ってある種のオペラのようにノンビリ観るのだと考え直すのもありかなぁ、と思います。

ファントムが謎の存在ではなく、コンプレックスの固まりで、才能を持っているのに大人らしい分別や自制の働かない、社会不適応者として描かれていて、ある芸術家の姿がどうしても思い浮かんでしまいます。

そして再びファントムとラウルに選択を迫られるクリスティーヌ。
こう書くと完全にネタバレですが、その結果の素晴らしいクリスティーヌの歌唱を観客も堪能することが出来ます。

いや、本当に掛け値なく、平原綾香さんが素晴らしくて・・・・・・あの歌には観客もすっかりノックダウンです。
そういう意味ではA.R.ウェバーは勝利を収めています。

ファントムに勝たせたかったという気持ちを見事に実現させていますが、残念ながら成功と勝利は違っていたというのが、この作品です。
あの歌唱を聴くために、もう一度劇場に足を運びますが、でも、残念な作品です。

残念と言いながら、音楽の力で惹きつけられて止まない作品です。
ミュージカルや物語がこうでなくちゃ、というような考えは、意味がありません。
素晴らしい楽曲と歌を堪能出来る楽しみがあります。

でも、やっぱり人には薦めにくいです・・・・・

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